子どもの本を読む試み いきがぽーんとさけた
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『川』 新美南吉 - どこか懐かしい少年心理
青空文庫 『川』 新美南吉 



南吉の作品の中で、九助君という、一人の少年を主人公とした物語群で、いわゆる”九助もの”と呼ばれるもののひとつです。



物語始め、学校の帰り道、九助君以下四人の級友が、川で、とあるゲームにいそしんでいたところ、兵太郎君の具合が悪くなり、そのせいかは知れませんが、兵太郎君は翌日から学校を休むことになります。

九助君以下三人の級友が、自分たちのせいではなかろうかと自責の念にかられます。しまいには兵太郎君が死んだとのうわさも流れます。しかし、それは、杞憂で、兵太郎はしばらく遠くの親せきに預けられていてるただけだった。という筋書きです。



白状すれば、大人に叱られるのではないかと思い、言いだすこともできずに妄想が膨らむ、どこか懐かしい少年心理が巧みに描かれていて引き込まれます。



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18:32 : 新美南吉 第一童話集『おぢいさんのランプ』 : comments(0) : - : チキチト :
日本の昔話 5 冬 リンク
先頭の数字は記事の日時です。これに記事タイトルが続きます。

12-12 日本の昔話 5 より 『ねずみのもちつき』 日本昔話に多く展開される隣との関係性
12-18 日本の昔話 5 より 『三枚のお札』 恐怖と笑いが織り成す、よくできた昔話
12-25 日本の昔話 5 より 『サトリ』 サトリに勝る、じいさまの悟り
12-27 日本の昔話 5 より 『猟師と山じい』 昔話の大男
01-01 日本の昔話 5 より 『雪おなご』 雪女の伝承
01-03 日本の昔話 5 より 『鮭の大助』 怪魚”鮭の大助”の伝承
01-06 日本の昔話 5 より 『鬼退治』 榊が神事に用いられるようになったことを語る由来譚
01-16 日本の昔話 5 より 『化けものをひと口』 間の抜けたお化けのお話し
01-18 日本の昔話 5 より 『馬方やまんば』 かたき討ちのお話の類型
01-20 日本の昔話 5 より 『片子』 鬼と人間の間の子、節分の由来譚、昔話という媒体

01-23 日本の昔話 5 より 『やまんばとくし』 合理に対するアンチテーゼ
01-27 日本の昔話 5 より 『仙人のおしえ』 与えた善行は巡り巡って自分に返ってくる
01-31 日本の昔話 5 より 『灰坊』 灰かぶり(シンデレラ)との類似性
02-03 日本の昔話 5 より 『つる女房』 日本型異類婚姻譚の代表格
02-05 日本の昔話 5 より 『猫の嫁』 猫を用いた異類婚姻譚
02-07 日本の昔話 5 より 『雪娘』 はかない雪の精の物語
02-10 日本の昔話 5 より 『雪女』 雪女の存在の両義性
02-11 日本の昔話 5 より 『ねずみのすもう』 善良な民衆が語り継ぐ昔話という媒体
02-17 日本の昔話 5 より 『おんちょろちょろの穴のぞき』 瓢箪から駒
02-24 日本の昔話 5 より 『糸ひき婿』 笑い話、ぬけさくばれる,

03-03 日本の昔話 5 より 『どっこいしょ』 ぬけさくに優しい昔話という媒体
03-10 日本の昔話 5 より 『馬の尻に札』 ぬけさくの民話が紡ぐ善良な民の物語
03-17 日本の昔話 5 より 『ぬすっと女房』 ユーモラスに語られるぬすっと長者のお話
03-24 日本の昔話 5 より 『なぞの子守歌』 民衆の知恵のあり方を表現する謎解きの物語
03-31 日本の昔話 5 より 『きつねのないしょばなし』 物語と不思議な出来事
04-03 日本の昔話 5 より 『目の養生』 ダークヒーローの昔話の系譜
04-07 日本の昔話 5 より 『とんびになりたい』 心からの願望の行きつく先
04-14 日本の昔話 5 より 『たからの水』 駄洒落が潤す主従関係
04-21 日本の昔話 5 より 『うそつく槍』 駄洒落によってああばかれる自慢話の真相
04-28 日本の昔話 5 より 『岩くだき堂せおい知恵もん』 なぜ鬼は最終的に退治されないのか

08-04 日本の昔話 5 より 『蛇の湯治』 蛇というシンボリックな存在
08-11 日本の昔話 5 より 『蛇の泊まり』 見るなの禁の物語の一類型
08-18 日本の昔話 5 より 『炭焼き長者』 善悪を司る両義的存在
08-25 日本の昔話 5 より 『竜宮女房』 神さまはいつでも見ている
09-01 日本の昔話 5 より 『大歳の火』 日本の昔話のハッピーエンドについて
09-08 日本の昔話 5 より 『笠地蔵』 すべてを受け入れる善良な昔話の登場人物について
09-15 日本の昔話 5 より 『おわれ化けもの』 受け入れる勇気をくれる物語
09-22 日本の昔話 5 より 『貧乏神』 余裕という福を得るためのトリガー
09-29 日本の昔話 5 より 『じいさん、いるかい』 恐怖話、あるいはナンセンスユーモア
10-06 日本の昔話 5 より 『猟師とせんぐり食い』 山じいのお話し

10-13 日本の昔話 5 より 『炭焼き小屋のあねさま』 つい気を許すものには注意せよ
10-19 日本の昔話 5 より 『猫と鉄びんのふた』 化け猫のお話し
10-26 日本の昔話 5 より 『西の狩人と東の狩人
11-02 日本の昔話 5 より 『天狗の太郎坊』 日本昔話をにぎわす異界の両義的な存在
11-24 日本の昔話 5 より 『けちくらべ』競っても仕方のないもの



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15:18 : 日本の昔話 5 冬 : comments(0) : - : チキチト :
アンデルセン童話集〈下〉 リンク
『夜なきうぐいす』 H.C.アンデルセン 最後の恋人への思いがつづられる物語
『マッチ売りの少女』 H.C.アンデルセン 優れた空想がもたらすもの
『妖精の丘』 H.C.アンデルセン 異色の小品
『古い家』 H.C.アンデルセン 生涯独身だったアンデルセンの孤独な心象風景
『蝶』 H.C.アンデルセン 得られなかった生涯の伴侶、自嘲が語られる物語
『人魚姫』 H.C.アンデルセン 若き日のアンデルセンの恋愛観



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読書雑記 - 新美南吉を読む
宮沢賢治と新美南吉(代表作『ごん狐』)は、同じ時代を、地方で教師を務め若くして亡くなった童話作家(宮沢賢治37歳没、新美南吉29歳没)という共通点から比較されることが多い。

賢治が、独特の宗教観・宇宙観で人を客体化して、時にシニカルな筆致で語るのに対し、南吉はあくまでも、人から視た主観的・情緒的な視線で、自分の周囲の生活の中から拾い上げた素朴なエピソードを、脚色したり膨らませた味わい深い作風で、「北の賢治、南の南吉」(賢治が岩手、南吉が愛知)と呼ばれ、好対照をなしている。

宮沢賢治については、もうすでに全集を読んだので、新美南吉を青空文庫で読んでいきたいと思います。



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