日本の昔話 1 より 『みるなのくら』 ”見るなの戒め”をモチーフに持つ物語
2017.05.31 Wednesday
貧しい若者は、毎日山でたきぎをとっては、それを里で売って暮らしを立てていました。ある日のこと若者は美しい鶯の声に導かれて山の奥に入り道に迷います。あたりはもう暗くなってきました。
そんな時、若者は遠くの明かりに気づきそこへ向かいました。それは大きな屋敷でした。若者は一晩の宿を頼みます。すると、中には美しい娘がいて中に入れてくれました。若者は立派な座敷に通され、見たこともないようなごちそうでもてなされます。
翌日のこと、娘はようをたしに里に行くからと若者に留守番を頼みます。そしてこの家の十二の蔵について、一から十一番の蔵は覗いてもいいけれど最後の蔵は、決して覗かないでくれと言って出かけました。
しかし若者はこの約束を守れませんでした。そして全ては無に帰すというお話です。
覗くなといった約束を破ってしまい、全てが無に帰すという、”見るなの戒め”をモチーフに持ちます。日本の昔話に、よくある展開の物語です。一番有名なのは『鶴女房』があげられるでしょうか。
グリム童話にも同様のモチーフを見ることが出来ますが、結果、試練がもたらされたりします。(KHM03)『マリアの子』であるとか、(KHM46)『フィッチャーの鳥』がこれに当てはまるでしょう。日本の物語では、出来事のリセットが行われます。
また暗がりの中の、ひとつの明かりというモチーフも、洋の東西を問わず昔話によく見かけます。ひかりは、ひとつというところに意味があると思います。あがくものに対して開かれる道は少なく、いつだって、そのように見えるのではないでしょうか。主人公も色々な意味で、そういう境遇にあったのだと思います。希望の象徴としてのひかりです。
そんな時、若者は遠くの明かりに気づきそこへ向かいました。それは大きな屋敷でした。若者は一晩の宿を頼みます。すると、中には美しい娘がいて中に入れてくれました。若者は立派な座敷に通され、見たこともないようなごちそうでもてなされます。
翌日のこと、娘はようをたしに里に行くからと若者に留守番を頼みます。そしてこの家の十二の蔵について、一から十一番の蔵は覗いてもいいけれど最後の蔵は、決して覗かないでくれと言って出かけました。
しかし若者はこの約束を守れませんでした。そして全ては無に帰すというお話です。
覗くなといった約束を破ってしまい、全てが無に帰すという、”見るなの戒め”をモチーフに持ちます。日本の昔話に、よくある展開の物語です。一番有名なのは『鶴女房』があげられるでしょうか。
グリム童話にも同様のモチーフを見ることが出来ますが、結果、試練がもたらされたりします。(KHM03)『マリアの子』であるとか、(KHM46)『フィッチャーの鳥』がこれに当てはまるでしょう。日本の物語では、出来事のリセットが行われます。
また暗がりの中の、ひとつの明かりというモチーフも、洋の東西を問わず昔話によく見かけます。ひかりは、ひとつというところに意味があると思います。あがくものに対して開かれる道は少なく、いつだって、そのように見えるのではないでしょうか。主人公も色々な意味で、そういう境遇にあったのだと思います。希望の象徴としてのひかりです。
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