子どもの本を読む試み いきがぽーんとさけた
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『古事記』 [中の巻] 04 神武天皇崩御後の後継争い
神武天皇が崩御しました。すると彼が日向にいた時に生まれた長男である多芸志美美命(タギシミミノミコト)が神武天皇の大后であった伊須気余理比売(イスケヨリヒメ)を妻にして王位を継承しようとします(義理とはいえ母親との結婚です。しかし当時は、先帝の后を妻にすることは、王位継承者であることを示す意味がありました)。

そしてタギシミミノミコトはイスケヨリヒメの実子つまり義理の弟を暗殺しようと企みます。しかし、それを知ったイスケヨリヒメは実子らにその陰謀を知らせるために歌を詠みます。

すると彼女の実子らは義理の兄の陰謀に感づいて、逆に義理の兄の抹殺を企みました。三人の実子の末の子で神沼河耳命(カムヌナカワミミノミコト)が、すぐ上の兄の神八井耳命(カムヤイミミノミコト)にその任を委ねました。

ところがその兄は、いざ実行しようとする段になると、手が震えてしまう有様です。そんなわけなので弟のカムヌナカワミミノミコトが、兄の武器をとってタギシミミノミコトを殺しました。

そんなわけで皇位は当初兄のカムヤイミミノミコトが継ぐ予定でしたが、兄はそれを弟に譲り、自分は弟の影となり祭りごとを行う者として仕えました。これによって、カムヌナカワミミノミコトが天皇に即位し天下を治めます。第二代天皇、綏靖天皇(すいぜいてんのう)です。



最後には、神武天皇の皇位継承権を持つ、イスケヨリヒメの実子で、皇位を継がなかった長子であるヒコヤイノミコトと、次のカムヤイミミノミコトを祖とする氏族の名が列挙されるのですが割愛します。

ですが神武天皇の皇子の後継ということで、大和朝廷とは緊密な関係を有する氏族たちです。



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神武天皇にしても綏靖天皇にしても実在したかは明らかにされていません。私としては、どちらかというと神話を歴史とは捉えず、物語として読んでいるので、どちらでも構わないのですが、興味のある方にとっては尽きない謎であり、その先に学究の試みがなされるのでしょう。

物語的には、カムヌナカワミミノミコトである綏靖天皇は末子です。よってこのお話は世界に広く分布する末子成功説話の一つと考えることができます。カムヤマトイワレビコノミコトである神武天皇にしても四神の末子でした。





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