子どもの本を読む試み いきがぽーんとさけた
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日本の昔話 4 より 『松の木のお伊勢まいり』 ご利益を称える物語
むかし、村の八幡様の境内に、何百年もたった松の大木が並んで立っていました。村人たちはこれを、夫婦(めおと)松と呼んで大切に敬っていました。



ある年の春、この夫婦松が、松蔵と松代という人間になってお伊勢参りに出かけました。ふたりはお参りを済ませると伊勢の宿屋に泊まりました。宿帳には「越後の松蔵、松代」と書きました。

ところが翌朝夫婦は、宿の主人に、旅でお金を使い果たしてしまい支払いができないから、宿賃分働かせてくださいといいます。主人は忙しく人出が必要だったので、ふたりに働いてもらいました。

ふたりは毎日一生懸命働き、宿賃分は十分に働きました。夫婦は、主人にお世話になりましたと言って、村へ帰って行きました。



それから秋になって、村びとたちは、総出の稲刈りも終わり、そろってお伊勢参りに出かけました。そして、あの松蔵、松代の世話になった宿に泊まりました。

宿の主人は、宿帳から彼らがいつぞやの夫婦と同じ村の衆と知って、松蔵、松代が宿賃より余計に働いてくれていたから、その分のお金を夫婦に渡してくれと村の衆にいいました。

村の衆は顔を見合わせました。松蔵、松代なる夫婦を、誰も知らなかったからです。しかしひとりが、それは八幡様の夫婦松だと気づきます。松のてっぺんに、お伊勢様の御札がぶら下がっているのを見たと言いました。

村の衆はお金を持ち帰り八幡様の賽銭箱に入れたということです。と物語は結ばれます。



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短いお話です。

日本がまだ、神道による信仰が盛んだった頃のお話ですね。特にここでは八幡信仰です。ご利益を称えるお話になっています。





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18:13 : 日本の昔話 4 秋 : comments(0) : trackbacks(0) : かがりん :
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