子どもの本を読む試み いきがぽーんとさけた
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日本の昔話 4 より 『大木の秘密』 人間の知恵対自然の力
むかし山のお宮に大きないちょうの木がありました。あるときこの大いちょうが切られることになって、五、六人の木こりが力を合わせて切りにかかりました。けれども太い幹は一日では切り倒すことができません。続きはあしたにしました。

ところが次の朝、木こりが来てみると、いちょうの木の切り口は元通りにふさがっていました。おかしなことがあるものだと思いながらも、木こりはまた切り始めますが、やはり一日では切り倒すことができません。また明日ということになりました。

しかし、翌日木こりが来てみると、また切り口は元通りにふさがっているのでした。木こりたちは首を傾げました。



ある日旅の六部がこの村を訪れました。晩になって彼は山のお宮に泊まりました。そして真夜中に六部が目を覚ますと、誰かが大いちょうに話しかけています。

「毎日ひどい目にあうなあ」なんと声の主は山の松でした。杉やならやほおの木も見舞いに来て皆は落ちている木っ端を拾っていちょうの木の切り口にくっつけてやりました

そこへたらの木が手伝いに来ますが、皆にお前は木の仲間じゃないと言われ仲間はずれにされます。たらの木は憎まれ口を叩きました。人間は利口だから切った木っ端を燃やしてしまえば切り倒せることに気づくだろうというのです。

その話の一部始終を聞いた六部がくしゃみをすると、ごおっという風の音がして山の木たちはさっといなくなりました。



夜が明けると六分はその話を里に降りて村の週に話してやりました。木こりは切った木っ端をすぐに燃やしてしまい、こうして大きないちょうの木も、とうとう切り倒されたということです。とお話は結ばれます。



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タイトルからして大木には、大木になるための秘密があったというお話なのでしょうが、人間の知恵の前には、その秘密が用をなしません。

なんだか現代人からしたら、自然破壊の物語のような趣がします。せっかくの山の木たちの協力も虚しく間に合いませんでした。





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22:47 : 日本の昔話 4 秋 : comments(0) : trackbacks(0) : かがりん :
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