子どもの本を読む試み いきがぽーんとさけた
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日本の昔話 3 より 『桃太郎』 きびだんごの力がすごい
お馴染みの物語ですね。

むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。ある日、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯にいきました。

おばあさんが洗濯をしていると、川上からももがぶいこぶいこと流れてきました。おばあさんは、実のある桃はこっちへこい、実のない桃はあっちいけ、というとおばあさんのところにももが流れてきます。

冒頭は『はなさかじい』とほぼ同じ出だしですね。川を流れてくる香箱が桃にすり替わっているだけです。

おばあさんは、ひとまず桃を神棚にあげ、おじいさんが帰ってきたら、ふたりで食べることにしました。さておじいさんが帰ってきました。ところが桃に包丁を入れようとしたとたん、桃が割れて男の赤ん坊が出てきます。

ふたりは、子どもに桃太郎と名付け育てます。桃太郎は一杯食べれば一杯分二杯食べれば二杯分三杯食べれば三杯分大きくなりました。これもお馴染みの言い回しですね。



しかし、この桃太郎いっこうに働かず、昼寝ばかりしていました。村の子供が、一緒に芝刈りに行かないかと誘いますが、言い訳をしていきません。

子どもたちの誘いが三日続き、やっと桃太郎は重い腰を上げます。ところが山へ言っても、彼は昼寝をするばかりです。キャラクターのタイプとしては『寝太郎』を思わせます。

とうとう夕方になって、村の子どもたちが桃太郎に帰る合図をすると、桃太郎は、大きな松の木を一本根こそぎ引っこ抜くと、軽々とかついで家に持ち帰りました。

その頃、鬼ヶ島というところに鬼がいて、村を荒らしたり、子どもをさらったりするので、人々は困り果てていました。

山から帰った桃太郎は、おじいさんとおばあさんの前にひざまずくと、きびだんごをこしらえてくれといいました。

ふたりは何事かと思って聞き返すと。これから鬼ヶ島に鬼退治に行くから、力をつけたいのだといいます。おばあさんは早速作ってやりました。

桃太郎は、きびだんごを腰につけると、おじいさんとおばあさんに見送られ、鬼ヶ島に向けて出かけていきました。



鬼ヶ島へ行く過程で桃太郎は、犬、猿、雉に尋ねられ、腰につけたきびだんごひとつを交換条件に、それぞれはお供につきます。桃太郎が、犬、猿、雉に、きびだんごのことを尋ねられる場面での、桃太郎の返答がすごいです。

桃太郎は言います。「これは日本一のきびだんご、一つ食えばうまいもの、二つ食えば苦いもの、三つ食えば辛いもの、四つ食えば頭の鉢がざるになる」というものです。

どうやら、このきびだんご、本当かどうかは知りませんが、食べ過ぎると体に悪いもののようです。頭の鉢がざるになるという状況を、具体的に思い描けないのですが、頭がどうにかしてしまうことだけは確かのようです。一つで十分な力がつくというわけですね。



桃太郎一行は鬼ヶ島に着くと、そこには鬼が城があります。雉が空から中に入り門を開けると、犬が飛び込んで鬼どもの足に噛み付き、猿は鬼の頭をひっかきました。

そこへ桃太郎が刀を振りかざして攻め入ったので鬼の大将はたちまち降参してしまいました。

鬼の大将は許しを請うて、宝物全て差し出しました。桃太郎は鬼を許してやり、一行は宝を荷車に積んで持ち帰ります。

おじいさんとおばあさんは、大喜びで風呂を沸かし桃太郎を迎え、それからは、皆、安楽にくらえした、と物語は結ばれます。



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